親友の話を聞いて考えたこと⑦〜アメリカの離乳食教室で教わる内容をまとめてみた(後編)
下記記事の続きだよ。この記事だけ読んでもらっても意味わかるようには書いてるよ。興味のある人はリンクから過去記事に飛んでね。
アメリカ在住の親友が話してくれるアメリカ式育児が日本の常識とかなり違ってて面白いからいろいろ書いてるんだ。ここのリンクから関連の話は全部読めるよ↓
昨日から書いてる、アメリカの離乳食教室で学ぶことの続きね。
昨日の話をまとめると、アメリカの離乳食教室で学ぶポイントとして、
- 赤ちゃん用に特別な食事を用意する必要はない
- 家族みんなで健康的な食習慣をつけることが最終目標
- ドロドロも丸呑みも手づかみも経験させよう
- グリーンピースより小さいものなら丸呑みしても窒息しない
- むせたり咳き込んだりは息をしている証拠
- 最初は「1品×3回を少量ずつ」だけど自己責任でやめていい
さらに、「赤ちゃんに最初に食べさせるべき食品」としては、超ざっくり、
- 果物(バナナ、梨、りんご、アボガド、、、)
- 水(コップであげよう)
- 穀類(雑穀、オートミール、、、)
- 野菜(じゃがいも、豆類、アスパラガス、、、)
- 肉類(よく加熱した鶏肉、豚肉、牛肉、魚)
なんて羅列してあって、はいこれクリアしたら次は豆腐ね、なんて、日本人からするともう滅茶苦茶である。
おいおい大丈夫かこの離乳食教室、、、とおもうけどね、世界の最先端をいく、米国小児科学会の学術的見解に基づいてるんだなこれが。
というのが昨日のまとめで、今日は続きね。以下本題。
アメリカの離乳食教室(後編)
食べさせてはいけないものも習うよ
ざっくり何でも食べさせてね〜っていうんだけど、もちろん、赤ちゃんには食べさせないほうがいいもの、というリストもある。
避けるべき食品群として、
- はちみつ
- チョコレート
- 揚げ物
- 砂糖と塩(少量ならOKという親友のメモつき)
- 加工食品
- ジュース
窒息の危険がある食べ物として、
「グリーンピースより大きいもの」と具体的なサイズが提示され、
- レーズン
- ポップコーン・ナッツ・種類
- 生の人参
- まるごとのぶどう
と具体例が列挙してある。
離乳食=ドロドロの具体例ばかりを教える日本でも、この危険物リストはぜひ教えてほしいと思う。
「離乳食後期にあたる生後9ヶ月ころからは薄味はオッケーですよ」なんてややこしい表現よりも
「砂糖と塩はできる限り避ける」の方がわかりやすくない?
あとさ、日本式のこういう細かい「食材リスト」↓いらなくない?
こういうリストと一緒に「はちみつはダメ」なんて同列に扱うから、ホントに大事な部分はどこかわからなくなっちゃうんだ。「玄米は1歳までダメ」っていうのと「はちみつは1歳までダメ」っていうのでは「ダメ」の重要度が全然違う。
シンプルに
- はちみつは絶対ダメ
- グリーンピース大より大きいものは要注意(窒息の危険あり)
- 濃い味付け・揚げ物・加工食品はダメ
この前提をしっかり教えるべきだと思う。というかさ、窒息の目安として、
「グリーンピース」って具体的な大きさ、初めて知った。ドロドロ嫌いの次男に固形物与えるときにめっちゃお役立ちな情報でありがたい。赤ちゃんの誤飲事故を防ぐためにも重要な情報だ。
アレルギーについての考え方
日本のドロドロ離乳食が悪いとは言わない。具体例もお役立ちだ。でもでも、これは日本でも教えるべきだと本当に本当に思う。食物アレルギー反応についてどう考えたらいいか、という考え方の本質だ。
スライド1枚で事足りる。本質は非常にシンプルだから。
アレルギーという観点からは、生後6ヶ月以降に制限すべき食品はない。ただし、
- 赤ちゃんにアレルギーがないこと
- 食物アレルギーの家族歴に注意
言い換えると、赤ちゃんにも赤ちゃんの家族にもアレルギーの人がいないならば、生後6ヶ月以降は何をあげてもいい。ただし少量ずつだ。
親友の補足。「アレルギーを起こしやすい食品(highly allergic)からスタートしても大丈夫」。
たとえば、生後6ヶ月になったらいきなりピーナッツを少しずつあげていっても構わない。ちょっとずつ慣らしていったほうがむしろ良い、というのが最新の医学の定説だ。
っていう大胆な教え方をするアメリカの離乳食教室では、アレルギー反応がどういうものなのかをしっかり教えてくれる。
ここも日本との違いだよね。
「アレルギー=危険=自己判断せずに即病院へ!!」っていうのが日本の教育なのに対し、
「新しい食べ物を赤ちゃんにあげたときに予測される症状」を事細かに教えてくれるのだ。アレルギー反応と、そうじゃないよくある一般的(非特異的)な反応に分けて。
アレルギー反応
- 耳、お尻、口の周囲が赤くなる
- 下痢・嘔吐
- 血便
- 喘鳴(異常な呼吸音)
- 鼻水
- 流涙
「赤ちゃんのうんちはもともと柔らかいけど、下痢は明らかにわかるくらい水っぽい」
「ベビーはハッピーでも目から涙(というか水分)が出ている」
と親友のメモが横にある。
アレルギー以外のよくある変化
- 便秘
- 睡眠が浅くなる
少し思い切った解釈を加えよう。乳児の食物アレルギーが命にかかわる反応になることはほぼ無い。アレルギーなんて花粉症と同じだ。ちょっと赤くなったり、鼻水が出たり、下痢や嘔吐があるかも知れないが、高い治療費を払って病院へいくものではないのだ。
さらにいうと、病院でできることはなにもない。病院へいくよりも、
保護者が赤ちゃんのアレルギー反応をきちんと認識して、むやみに原因食品を与えないこと
のほうが大事だ、というのがアメリカ式。
親友も、「私も子供も日本の健康保険に入ってないから、日本で病院いくといろいろややこしい」といっていた。そう、親友に限らず、アメリカ人は多くの人が、「何かあったら病院へ」という思考の枠で考えていないのだ。何かあったら自己責任。病院へ行けばいいってもんじゃない。
病院へいってもできることは無いし、アレルギーなんて花粉症みたいなものだ。10連休で病院が全部休みだろうがそんなことは関係ない。大事なのは、
- 赤ちゃんの様子を細かく観察すること
- 家族に誰もアレルギーの人がいないことをふまえて、新しい食品に少しづつ慣らしていくこと
の2点だけだ。だから親友は病院にいけない日本で茶碗蒸しをちょっとだけ子供にあげる、という判断をしたんだ。アメリカ的な合理的な判断だし、無鉄砲では決してない。
それに日本だろうがアメリカだろうが、昼だろうが夜だろうが、ホントに命に危険があるときは迷わず救急車を呼ぶべきだし、親友はアメリカで、
「乳児の救急救命法」という講義まで(わざわざお金を払って)受けており、自分の子供に心臓マッサージだってできちゃうんだよ。尊敬。
このように、アメリカ的な危機管理の考え方って、大枠が日本と違うんだ。日本と違って大らかでゆるくていい加減なわけでは決してないということが親友の話を詳しく聞いたらわかったよ。
危険なポイントを理解した上で
親がきちんと、何が危険かを理解した上で、赤ちゃん自ら食べるように仕向けよう。
「何を」「いつ」「どこで」食べさせるかは親が決める。
出されたものを「食べるかどうか」「どれくらい食べるか」は赤ちゃんが決める。
なかなかうまい教え方をするなぁ。
最後に
自分が食べてるものを子供にもあげようね。
子供たちが健康でいられるように、できる限りのサポートをしてあげよう。
安全に楽しく健康的な食事ができるなら、こういうあげ方も全然ありだよ!
ワイルドなYoutube動画まで教えてくれる離乳食教室なのであった。
おわり。
【合わせてどうぞ】
この講義に忠実に進めた次男の離乳食が完了したので振り返ってまとめてみました。
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