「カタコトの保育士だらけの保育園」の経営が成立する国、アメリカ。
昨日の
「カタコトの保育士だらけの保育園」の記事の補足を少し。
アメリカ人は雑だーーーって言いたいわけでは決してないんだ。
「決めるところはちゃんと決めてほしいですね」ってコメントをいただけたのは、お!狙い通り!って感じで大変嬉しかったのだけれども。
「片言の外人保育士ばっかりの保育園って、ホントに大丈夫なの!?」っていう印象は日本人なら誰だって抱くんじゃないかなぁと思う。私も最初の印象はそうだったから。だからあえて「おおらか」とか「包容力」って言葉を選んで書いたんだ。
昨日の記事を読んでくれた親友からもすこし補足をもらったので、親友の言葉も借りながら、もうすこし書かせてほしい。
★☆★
まず、保育士の英語力なんだけど、
「アメリカ人の親友の夫ですら聞き取れないレベル」の人もいるらしい。
ロシア人とか東欧系の人もいるみたい。
現地人ですら聞き取れない、アヤシゲな英語しか使えなくても、保育士という仕事を持ち、生活できるのがアメリカという国なんだ。うーん、やっぱり包容力すごいアメリカ。
で、ここからが重要なんだけど、そんな外人保育士だらけの保育園でも、親友を含め、子供を預ける親たちは、保育園のことを全面的に信用しているから、子供を預けて、保育士さんとも良好な関係が築けているんだ。
つまり何がいいたいかっていうと、保育園の保育の質は、顧客である親たちが納得する程度の質が保たれている。だからこそ保育園としての経営が成り立っているんだ、ということ。
たとえば、0歳の保育で一番重要なことは、
「乳児の窒息事故を防ぐ」ということだ。このポイントはしっかり守られている。
米小児科学会では、乳児の窒息防止のため、
「一歳未満の乳児が寝るときは掛け布団をかけないこと」を推奨しているんだけど、この保育園でももちろん厳密に守られている。あとは預かっている赤ちゃんが寝返りできるかどうかは、赤ちゃん個人のベビーベッドに赤ちゃんの写真とともに明記されていて、誰が見てもわかるようになっていたり。
また、アメリカの法律では、「一人の保育士が面倒を見れる乳児の数は最大4人」って決まってるらしい。
でも親友の子供が通う0歳児クラスの定員は7人。保育士は2人が担任としてつき、お昼時など忙しい時間帯はさらに別の保育士が手助けにはいるらしい。
つまり、保育園が自主的に運営ルールを定めて、法律以上に徹底した安全管理と保育方針を定めてるってこと。そのことを親にちゃんと説明もしてるってこと。
だからこそ親も納得して自分の子供を預けられるし、保育園も経営が成立してるんだ。
(こんな話を聞くと、「日本の保育園は定員を不正に増やして問題になってるところもあったよなぁ」なんて思い出してしまう)
★☆★
「すべてを完璧に」なんてできない。
「美しい英語を話す、ネイティブスピーカーの保育士」ばかりで全米すべての保育園を賄おうとしたら、保育士の数が全然足りないんだろう。
「保育園の経営に本当に重要なことは何か」を突き詰め、合理化した結果が、
なんだよ、っていうのが昨日の記事で言語化しきれなかったこと。
超簡単に、乱暴にいうと、
「0歳児の保育に英語は不要!」
伝わったかな?
おわり。
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