東大を首席で卒業することはできても、自分の子供が満足するだけの量の母乳を出すことは難しかった
母乳育児の思い出でも書こうか。
アメリカの話にまた絡めて書きたいんだけど、母乳育児をしたことない人もたぶんたくさん読んでくれているだろうから、背景知識?というか日本の常識?かわかんないけど、日本の最近の母乳育児事情を知ってもらった方が面白いだろうから。
母乳育児なんてまーったく関係ないしあんまり興味ない人には今日の話はめっちゃつまんないかも。まだ書くことあんまり決まってないからわかんないけど。
いつものように、考えながら書くから。
東大を首席で卒業することはできても、自分の子供が満足するだけの量の母乳を出すことは難しかったっていうオバチャンの思い出ばなしだよ。(ごめん、前半部分はただ書きたかっただけでなんの意味もない。)
思い出話、っていうのも不正確かもしれない。母乳育児は今も継続中。
いま次男6ヶ月が2回の離乳食に加えて母乳で育ってるし、長男も1歳前に母乳は卒業したんだけど、次男の真似して最近はまた飲んでる。
2人並んでおっぱいを飲んでる時(と寝てる時)くらいしか、我が家に平和なときはない。おっぱいは偉大だ。
長いどうでもいい前置きはこれくらいにして、本題に入るね。
★☆★
母乳は体質によって出る出ないがある。ミルクでももちろん元気に子供は育つんだけど、粉ミルク作ったり、哺乳瓶を洗ったりするのがめんどくさい。
だからできたら母乳で育てたいなぁというのが私の希望。
でも人生希望どおりにはそうそういかない。私自身は母乳があまり出ない体質なのだ。
長男のときは特に母乳が足りなくて、ミルクも足しながら、でも母乳でできるだけ育てたくて、悩みに悩みまくっていろいろ調べたし、いろいろ試した。
で、この過程を書くとそれだけで10000字くらいになりそうだし、ブログ記事にすると、つまんない記事が10本くらいかけそうなんだけど、そんなことはめんどくさいし私も読者さんもだれも幸せにならないから、結論だけ書かせてね。
日本で母乳で育てたい、と思ったときに、ママができる唯一の方法は
「頻回授乳」だ。それも、産後1ヶ月くらいの間に可能な限り赤ちゃんにおっぱいをあげることだ。産後すぐの、授乳に必要なホルモンがたくさん出ているときにやらないと母乳量はなかなか増えない。
長男のときはこの結論に至るまで2,3ヶ月かかっちゃったし、ときはすでに遅し。ずっとミルクも足さないと、体重が全然増えなかった。
次男のときは私にも知識があったし、産院も母乳育児を推進する病院で産んだこともあってか、産後翌日からずーっと次男と2人きりで過ごせたので、次男には寝てもさめてもおっぱいをあげ続け、無事に(?)完母になった。
「寝てもさめてもおっぱいをあげ続け」
ここにもう少し解説を加えさせてほしい。
赤ちゃんが生まれたからといって、すぐに母乳が出るわけではない。
私の場合は、産後3、4日してやっと滲んでくる程度しか出てこなかった。
だから長男も次男も産後数日は泣きっぱなしだ。なんだけどここをいかに耐えて、母乳を与え続けるかが大事だ。
次男を産んだ産院では、「泣いたらおっぱいあげてね」と言われてずっと新生児と密室で過ごしたので、次男は産後数日間、ほぼ24時間おっぱいにぶら下がっていたといっても過言ではないくらいだ。
日本で母乳のあまり出ない私のような人が、完母で育てたいと思ったら、こうするより他に道はないと思う。
私は次男に乳をあげながら横になって眠り、次男に乳をあげながらご飯を食べ、面会に来た母や長男と会話しつつ次男に乳を与え続けた。
それでもやっぱり最初の数日は体重は減るばかりだったので、看護師さんと相談しつつ、5-6時間に1回、10-40ccのミルクを足しながら入院中の5日間は過ごした。
で、退院の日の朝、いきなりどーんと次男の体重は爆増。
母乳が産後5日目くらいになって、やっと出だしたってこと。
それでもやっぱり、いきなり完全に母乳に切り替えることはできなくて、産後3週間くらいはミルクも足しながら、徐々に母乳の比率をあげていく感じ。で、産後1ヶ月健診のときには母乳だけで、順調に体重が増えてた。
★☆★
四六時中おっぱいばかりをあげる生活は長くは続けられないし、授乳の間隔は自然に空いていくんだけど、「頻回授乳」によって確立した次男の完全母乳育児は、産後6ヶ月のいまも世間一般の基準と比較すると「頻回授乳」の部類に入るんじゃないかと思う。
夜間は3−4時間に1回の授乳でずーっと落ち着いてるんだけど、昼間はすきあらばちょこちょこ飲むような感じで、1−2時間に1回くらいは授乳している。
これだけたくさん授乳してても、体重は生後3ヶ月以降は伸び悩んでいる。ギリギリ健診で引っかかるかどうか、くらいだからまあいいか、って感じ。
頻回授乳は難しい
要するに、母乳は最初は特に出ないから、授乳回数を稼いで、飲む総量を増やしましょう、っていうのが母乳育児のコツなんだけど、これ、言うは易し、ってやつなんだってことだけ最後に説明させてほしい。
そもそも、24時間子供をおっぱいにくっつけるような生活は、病院に入院でもしてないと不可能だ。食事の準備とか、上の子の世話とか、自分と子供の入浴とか生活を回すために母親がやらなければいけない仕事は多い。
また、経験者はわかってもらえるかと思うが、おっぱいの皮膚はすぐに傷がつくし、初めての子供の時は特に、授乳には激痛が伴う。
やけどとか擦りむいたとか、例えはなんでもいいんだけど、傷ついてずるむけになった胸部の皮膚に容赦なく吸い付かれるのが授乳ってものだ。めっちゃ痛いよ。
2人目以降はおっぱいの皮膚が強くなっているのでそう簡単には傷つかない。だからこそ何時間もおっぱいにぶら下げておくことができるんだけど。
で、極めつけが、「それでも母乳が足りない」っていう現実。
入院したり実家に里帰りしたりして、周りの力を借りてあまたの困難を乗り越えて、文字通り血のにじむ努力をして、頻回授乳するじゃん。
それでも母乳は足りない。赤ちゃんの体重は増えないし、お腹が空いて赤ちゃんは泣き止まない。
だから、ミルクを足す。哺乳瓶でミルクをあげなきゃいけない。
哺乳瓶は洗ったりミルクを作ったりするのはめんどくさいんだけど、あげるのはめっちゃ楽ちんなんだ。親も、赤ちゃんにとってもね。
哺乳瓶はただ咥えてれば、自然に少しづつミルクが出てくるから、赤ちゃんも頑張らなくてもお腹が満たされる。
楽して満足できることを覚えると、赤ちゃんも怠惰になる。大人と同じだ。赤ちゃんだって人間だもの。
楽することを覚えた赤ちゃんは、そのうちおっぱいを嫌がるようになる。
するとますますおっぱいを飲まなくなる。
飲まれないおっぱいはますます出なくなる。
だから産後すぐから哺乳瓶でたくさんミルクをあげてると、母乳育児は長くは続かない。
ミルクで母乳の足りない分を補わないといけないんだけど、与えすぎるとミルクの楽さを赤ちゃんが覚えて、母乳を嫌がるようになる。
かといって全くあげないと赤ちゃんの栄養が不足する。
- ミルクと母乳の難しいさじ加減をうまくやりながら、
- 病院や自分の家族に依存しながら、
- 授乳の激痛に耐えながら、
- 頻回授乳を続けて、
- 数週間から数ヶ月の長い時間をかけて、
やっと完全に母乳だけで間に合うようになるのが日本の母乳育児だ。
(もちろん体質的にたくさん母乳が出る人はこんなことはない)
★☆★
- 産後しばらく病院に入院できて、
- 退院してからも周りの人の助けを借りられるからこそ、
頻回授乳は可能なんだってことを今日は書きたかった。これに対して、
- 病院に1泊しか滞在せず、
- 生後1日の新生児を連れて、
- 夫の待つ自分の自宅に帰った、
アメリカの親友がどうやって母乳育児を軌道に乗せたのか、っていう話の前置きとしてね。
おわり。
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