「ほめる子育て」の真意
図書館に行ったら、
2冊の正反対のタイトルを持つ本が隣に並んでいたので、両方借りてきて読んでみた。
著者がかたや「エノモト」かたや「オオタ」だからあいうえお順に並べると隣になるんだな、なんて思いながら。
で、2冊とも読んでみて、タイトルこそ正反対だったものの、両書とも
結局同じようなこと言ってるじゃん
と思った。そしてよく耳にする、
「ほめる子育て」の真意がわかった気がするのでここに簡単にまとめておきたい。
いつも書いてるお断りだけど、以下は両書の内容じゃなくて、両書の内容をふまえて私が勝手に考えたことだ。
2冊の本の内容と私の頭の中身がごたまぜになったものね。
では本題。
★☆★
まず、写真左側、
『ほめると子供はダメになる』っていう本の主張はわかりやすい。
大雑把に言って、タイトル文字通りである。
そもそも「ほめる子育て」という概念は欧米から持ち込まれたもの。
文化的背景が全く違うのに「ほめましょう」ということだけ取り出して真似してみても害になるだけだ。
欧米では、
- 子どもは幼い頃から別室寝だし、
- お風呂も別に入るし(一緒に入ったらセクハラらしい)、
- 親は絶対的な権力者として上の立場から子どもにものを言い、厳しくしつける
- 親の言うことはいくら理不尽でもそれが絶対。
このように、子育てのベースが、「父性的な厳しさ」なので、意識して褒めることが大切、と説かれる。
これに対し日本では、
- 添い寝の文化だし、
- お風呂も親子一緒に入るのが普通だし、
- 「友達親子」みたいな関係になりがちだし、
- 親は理屈で子ども自身に理解させようと言い方を工夫したり、子ども自身の良心に訴えるような叱り方をする
欧米とは対照的に、「母性的な優しさ」がベースの子育て。
そんな文化的背景がある日本において、「褒めましょう」っていう部分だけ欧米のマネをしたら子どもにとって悪影響しかない、みたいな話ね。
むしろ日本の子育てには、「厳しさの要素」こそ不足している。だから、
- きちんと子どもを叱らなきゃダメだ、
- 親だって人間だから理不尽なときがあっていいんだ、
- 子どもは「理不尽な親から逃れたい」と自立を望むようになる
みたいなことが書いてあって、そうかたまには理不尽に怒鳴るのも仕方ないんだなと安心した。
★☆★
対して右側。
『子どもが伸びるほめる子育て』を実施するためには、
褒め方が超重要なんだ、
褒め方を間違えたら子どもはダメになるんだ、
という「実際子育てしてたら当たり前じゃん」と思うようなことが書いてあった。
だからこの本の内容は大雑把に言って、
「正しい褒め方の具体例集」みたいな感じね。
子どもの性格やその時の状況によって、
- 適切な褒め方っていうのは異なるし、
- むやみに褒めても全然意味ないし、
- むしろ叱ったり突き放したりすることがきっかけになって子どもがぐんと伸びる場合もある
だから、
子どもをよく観察して、その子に合った言葉がけをしよう。
褒めるというよりは、
子どもの気持ちや子供の置かれた状況を、
適切に具体的に言語化して子供に伝えようね、
みたいな趣旨の本だった。
★☆★
つまり、「子供を叱る」っていうのはめちゃ労力のかかる行為なんだよね。
だから「ほめる子育て」っていうタイトルに親としては惹かれるの。
「叱らずに褒めれば子供は伸びるのか・・・!」
「褒めて伸びるならこんなに楽で素晴らしいことはないな・・・!!」
みたいなね。だから「ほめる子育て」っていうキャッチーな言葉が本のタイトルに選ばれる。親に手にとって欲しいから。
同じ内容の本でも「叱る子育て」ってタイトルだと、みんな「そんなの当たり前じゃん」って思って本を開くことすらしてくれないから。
まあでも超雑に言ってしまうと結局、
「ほめる子育て」っていうのは幻想みたいなもんで、
子供は叱るべきときはきちんと叱らないとダメ。
この「叱るときはきちんと叱る」ことが前提になった上で、
子供の性格とその場の状況を適切に見極めて、具体的に言語化することで、
子供に良い刺激を与えることができれば、子供はもっと伸びる可能性があるよ、
っていう話だった。要するに、
「ほめる子育て」っていうのは、
- 子供をよく見て
- 適切な言葉がけをする、
ということ。
そりゃそうだね。
おわり。
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